国内で起こった最近の主な電脳ネット犯罪事件やプライバシー問題についてコメントしています。

過去の電脳ネット犯罪事件(2003年1月〜2005年12月まで)


2005.11

Yahoo!ニュースを偽装した作者が著作権法違反容疑で逮捕

 2005年10月にYahoo!ニュースを装い「中国軍・沖縄に侵攻」などと虚偽の記事がインターネット上に公開された事件について、長崎市在住の男性(30歳)を著作権法違反の疑いで逮捕されました。この男性は、発信元が共同通信のYahoo!ニュースとそっくりな「中国軍沖縄に侵攻」などと記載した記事をWebサイトで公開されたことで、ヤフーと共同通信社では警察に被害届を提出していました。大きな事件報道が正しいものであるかの確認は、発信元が複数であるかを確認してください。誘拐事件などのマスコミ協定以外、社会を揺るがす大きな事件については必ず複数のマスコミからニュース報道されることは言うまでもありません。この男性は事件が報じられた直後に、共同通信社に「社会の注目を集めたくてやった。度が過ぎたと反省している」と電話で申し出たほか、ヤフーに対して「悪ふざけでやった」などとメールを送信していたとされています。逮捕された男性は以前、プログラマーの経験もあったとされていますが、このようなことは、実際のYahoo!ニュースのソースコードを複製すれば誰もが簡単に複製が可能になります。だから同類事件が発生する可能性が高いために、このような厳しい処分が下されたのでしょう。しかし、この男性は事件後、すぐに名乗りましたが、身元が分からないようにネットカフェや展示しているショールームのパソコンからアップロードしていた場合には早期解決は難しいことだったでしょう。いたづら気分でやったこでも度が過ぎると犯罪になることもあります。どこまでがいいのか悪いのか判断する能力も重要ですね。


2005.11

銀行を偽装して郵送されてきたCD-ROMから預金詐欺

 ある地方銀行のインターネットバンキング顧客先に金融機関名で、インターネットバンキングセキュリティーソフト更新のためのCD-ROMが送りつけられてきました。その顧客がパソコンにインストールしたところ、顧客の預金口座から勝手に他口座へ数100万円が振り込まれてしまう悪質な犯罪が発生しました。この事件では、マスコミは新手の悪質なフィッシィング詐欺として処理されているのですが、根本的には銀行の顧客情報の漏洩からこの事件は発生しているのではないでしょうか。この地方銀行の顧客情報管理体制については置き去りになっています。よく考えてみてください。この地方銀行とインターネットバンキング契約している企業顧客先が判明していて無作為ではなくCD-ROMを送ることができることは、顧客情報が漏れているからではないでしょうか。それも銀行が地方銀行で、インターネットバンキング顧客はそれほど多くはないものと推測されます。最近では、ATMに隠しカメラが設置されるような時代になり、詐欺の手口は巧妙化されつつあります。フィッシィング詐欺の基本は個人情報入手からはじまります。大切にしてほしい個人情報。もう自分以外は誰も信用できない時代になりましたね。


2005.10

国勢調査の偽調査員、記入済み票の持ち去りや金銭請求詐欺が続発

 国勢調査員を装った男が調査票を持ち去る事件や国勢調査の調査料と称して現金をだまし取られる被害が続発しています。手口は、調査員を名乗る偽調査員が訪れて、記入済みの調査票を回収することや調査票を手渡すと「調査料として1万円を回収することになっている」「確定申告で返って来る」と主張して、調査票と同時に現金を受け取る事件が報道されました。国勢調査員には調査員証の携行が義務付けられているので、確認してから用紙を渡してください。それでも不信感があるのなら、調査票のパンフレットに役所の連絡先が記入されているので、電話にて確認してからでも遅くありません。調査票にはプライバシー項目がたくさんありますね。今後、これ意外にも、いろいろな被害に遭遇することになります。このような事件が多発することは事前に予測されたことで、国勢調査を見直す必要があるのではないでしょうか。2005年度の今回は、10年ごとに行われている大規模調査ではなく、氏名、男女の別、出生の年月、世帯主との続柄、配偶の関係、国籍、現住居への入居時期、前住地、就業状態、仕事の種類、世帯の種類、世帯員の数、住居の種類、居住室数、居住室の床面積、住宅の建て方などでです。 最近の個人情報保護法施行やプライバシー意識の高まりなどによる調査拒否をする人も増えています。法律では、統計法第5条では申告義務と罰則が定められています。「政府、地方公共団体の長又は教育委員会は、指定統計調査のため、人又は法人に対して申告を命ずることができる。また義務をはたさない場合の罰則については「6ヶ月以下の懲役・禁固又は10万円以下の罰金」と記されています(第19条)」よって、申告をせず、又は虚偽の申告をした者は、法律によって処罰されることになります。一部を空白にした一部拒否者も対象となります。しかし、現時点では、法律に基づいて処罰された人は一人も存在していないのではありませんか。(私の記憶では処罰された報道を聞いたことがありません)特に10年ごとに行われる大規模調査では、学歴について記載する内容があります。これは、統計調査に明らかに関係のない内容だったので、5年前、私自身、無記入にて提出しました。この法律による「一部拒否」にあたると思われますが、処罰はありませんでした。住基ネットが本格稼動されているので、法律を見直して廃止するのか他の方法にするのか検討や見直す必要が迫られます。5年後には大規模調査が実施されます。


2005.10

中1男子が不正アクセス禁止法にて補導される

 他人のIDでインターネット上のオンラインゲームに不正に侵入したとして、神奈川県の中学1年の男子生徒(12)が補導されました。この男子生徒は、自宅のパソコンで愛知県に住む無職女性のID、パスワードを入力してオンラインゲームに侵入して女性のキャラクターが所有する衣装などのアイテム十点(数千円相当)を自分のキャラクターにプレゼントさせて盗んでいました。オンラインゲームは会員登録すれば無料でアクセスできることで、幅広い年齢層に人気があります。一部、有料もあります。参加者はゲーム内のショップで売買される衣装や装飾品を集めてキャラクターを作り上げてバーチャル上の自分を作り上げます。このバーチャル上での自分を作り上げるアイテムを購入するのは有料になります。この男子生徒は、ネット上で公開されていた女性のプロフィールからパスワードを類推して入力していたので、推測されやすいパスワードを設定していたのでしょう。今後、インターネットを利用する際のルール教育を今まで以上に推進するようにしていかないとインターネット非行が増えることは過言ではありません。


2005.9

住基ネットの虚偽はがきが送付されてきた?(形を変えた振込詐欺の可能性が大)

 架空の総務省認可法人を名乗り「住基ネット個人情報保護法に基づく緊急通達」「住基ネットに重大な登録違反がある。至急連絡を」と虚偽の事実を書いたはがきを無差別的に送りつけられています。残念ですが、明らかに自由閲覧されている住民基本台帳の個人情報を閲覧し悪用しているものと推測できます。このようなはがきを受け取った場合には、電話をかけずにそのまま処分してください。3月の「住民基本台帳を悪用した強制わいせつの疑いで逮捕」でも主張しましたが、一刻も早く、この住民基本台帳の個人情報を閲覧を制限する法律しないと同様の詐欺事件が発生することでしょう。


2005.8

ここ数カ月、銀行からの顧客情報紛失事件が多発(ほとんどの銀行で発生しています)

 顧客情報紛失事件が多発しました。最近、銀行が合併するケースや店舗統合が目立っていてます。店舗を統廃合するといろいろな資料を整理したり廃棄したりします。廃棄する資料などは当然のことながらシュレッダーにかけて処分します。その際、誤って必要なものまで処理してしまったことや保存用のマイクロフィルムなどの記録媒体の置き場所などのずさん管理で紛失したというのがかなりあることが原因とされています。明らかに怠慢な企業体質であることが伺えます。各銀行は「内部で誤って廃棄した可能性が高いため、外部への情報漏えいの可能性は極めて低い」と、そろって公表しています。本当にそうなのでしょうか。紛失した場合には、顧客情報漏洩がないのかを短期間にて調査、分析することは難しく情報は無形物なので、一度、漏洩した場合には回収が難しいのです。何を根拠として「ない」と言いきれるのでしょうか。そのような調査をした結果などの詳細な部分もいっしょに公表しないと納得できる回答ではないのかと思われます。今後、どのようにしていくかは各銀行ごとのモラルに任せるしかないのでしょうか。また、法律的にも、実際に実害がないので、個人情報保護法の損害賠償請求は難しいのでは・・・取引顧客の大切な個人情報を預かっている金融機関として、今後、再発の防止と一層の個人情報の適正な管理、および職員の意識啓発の再徹底に努め、信頼の回復に全力を挙げて取り組んでほしい。特に技術的には顧客情報のシステムやデータベースにアクセスするために生体認証制度などを取り入れたとしてもこのようなずさんな状況であっては、顧客情報の漏洩や紛失を防ぐことは不可能です。


2005.6

米国で発生したクレジットカード顧客情報流出について

 米国でおこったクレジットカード番号の盗難事件は日本へも大きな影響を及ぼしています。日本で発行されたVISAカードの被害状況も確認されました。まさか自分には関係ないと思われていませんか。この事件は個人情報の管理状況がずさんで、そのデータも簡単にクラッキングされました。クラッキングの方法については公表されていません。個人にできることは、カード会社からの請求書をいつもより丹念にチェックして1円でも不正なものがあった場合には信販会社に問い合わせて開示請求してください。¨何かあった場合には保険にて処理されるので1円ならいいわ¨ではなく、みんながこのように思ってしまうと、たった1円でも日本の総人口が約1億3千万人なので、不正使用した悪人が巨額の富を得る結果になります。これは絶対に止めないといけません。今後の米国の企業体制については、もっと、個人情報を持つリスクに目を向ける必要があるのではないでしょうか。


2005.5

長者番付はプライバシーではないだろうか。(藤田の意見で事件ではありませんが)

 別に事件ではないのですが、財務省が高額所得者の氏名と住所、所得税額を毎年5月に公表する所得税の「公示制度」(長者番付)が今年も発表されました。2005年の4月1日に個人情報保護法が施行されているのに、私は今年の公表は〃絶対にないだろう〃と確信していました。しかし、今年も同じように公表されました。財務省に確認したところ「公示は所得税法233条で定められているため、廃止するには法改正が必要となります」とのことでした。しかし、長者番付表により高額納税者のリストが作成させて、名簿業者にもリストが購入できます。過去には、高額納税者リストが悪用されて、空き巣、誘拐、詐欺などに利用されていたケースもありました。いくら法律に決められていることでも公表する前に長者番付者(お金持ち者)に同意を得る必要があるのではないでしょうか。早急な法改正が必要ではないでしょうか。


2005.3

愛知県警捜査1課と西署などは、同県に居住する無職男性(31)を住民基本台帳を悪用した強制わいせつの疑いで逮捕

 この無職男性(31)は、今年1月下旬、名古屋市内の女子中学生方を訪れ、「お母さんにお金のことで話がある」と言うなり女子中学生を殴り、わいせつな行為をした疑いで逮捕されました。この無職男性の自宅から住民基本台帳を書き写した用紙などが発見されました。役所で住民基本台帳を閲覧して、母子家庭などを探し当てては、家人の留守を狙って十数件の犯行を繰り返していたことも判明しました。このことからは、申請のみで閲覧できる住民基本台帳制度を見直す必要があります。住民基本台帳閲覧方法は各自治体によって対応が違っています。申請後、身分証明や会社の登記簿が必要なところもあれば、提示なしにすぐに認められる市区町村もあります。各自治体の対応がまちまちなのが原因です。早急に法改正をして規制することが必要なのではないでしょうか。


2005.1

発信者番号を偽装した「振り込め詐欺」が多発

 着信時に表示される発信者番号を偽装して現金を要求する「振り込め詐欺」の未遂事件が増えています。主な手口は、被害者の携帯電話に自宅の電話番号を偽装表示させて、誘拐や強盗を装って現金を要求するという事件が起こっています。また、同様の手口で警察署の電話番号を装って電話をかけて、事故などの示談金を要求するケースも各地で発生しています。どうやってそのようなことができるのか不思議に思われませんか。警察の発表では、海外コールバックサービスを利用して発信者番号を偽装したと発表されています。しかし、その方法だとかなりの費用と手間がかかることも分かっています。国内のナンバーディスプレスサービス会社もあります。その業者と契約することにより可能になります。また、IP騙しと同じように海外の国際電話用携帯電話を改造することでも技術的には可能なのではないでしょうか。また、今、研究中ですが、偽りの発信者番号通知サービスで表示される番号や名前を偽造するソフトなどを研究している企業が米カリフォルニア州にあります。将来的には、1回、20ドルでこのようなことができるかも分かりません。このようなソフトは、日本国内では違法になる可能性が高く、今は手が出せない状態です。


2005.1

高3男子、ネット購入の改造散弾銃をネット出品

 実弾が発射できる改造散弾銃1丁を所持したとして、某男性容疑者(41)を銃刀法違反(所持)の疑いで逮捕されました。これは、インターネットのオークションで、この容疑者から25万円で購入した散弾銃を所持したとして、高校3年男子生徒(18)が書類送検される予定です。この散弾銃は、明治時代に製造された猟銃を改造したもので2人とはメールで傷の状況などをやりとりし、「銃は本物」と知らせていたみたいです。一体、散弾銃を所持したとしても実包がないと銃としては全く使い物になりません。どうして25万円を出して購入する理由があったのでしょうか。こちらの方が気になります。古銃が家の納屋などから最近でも出てくることがあります。銃身に鉛が溶接してあるものは装弾を発射することはできません。しかし、この場合にも、すぐに所轄警察の保安課に提出するようにしてください。


2004.10

某通販業界大手の顧客情報流出事件が解決

 某テレビショッピング通販業界大手の顧客データ流出事件で、これらの流失に関与したとされる社員の2名が同社の顧客データ約四十万人分を引き出し、磁気媒体に記録して県外の名簿業者に売却していたことが確認されました。たった2人の社員が起こした不祥事なのに損害は数十億円にも達する模様で、企業としては大きな打撃を受けたことでしょう。しかし、流失した顧客の情報は名簿業者に売却された後なので、取り返すことは不可能に近いでしょう。これらの顧客は、送りつけ商法、おれおれ詐欺などの悪質詐欺に注意して生活することになります。精神的に辛いことではないでしょうか。


2004.10

個人情報をインターネット上で販売した女性逮捕

 派遣先で入手した顧客のクレジットカードの個人情報をインターネット詐欺グループに売ったとして、元女性派遣社員を詐欺ほう助容疑で逮捕されました。他人の個人情報をネット上で販売して逮捕されたのは初めてです。ネットの掲示板で知り合った男性に派遣先で入手した北九州市に住む女性会社員のクレジットカード番号、有効期限などの個人情報を販売して、この男性がネットショッピングでパソコン周辺機器を詐取するのをほう助した疑いです。計178人分のカード情報を書き写し、1件1万円で、この男性に販売していました。男性は、この情報を使って30社から総額約3800万円を詐取したとのことでした。これらのことから全体的な企業での情報管理体制を見直しを進めないと今後もこのようなことは発生することは言うまでもありません。過去には、名簿業者が暴力団に約6万人分の多重債務者の名簿を計60万円で売り渡した際に、出資法違反のほう助容疑で逮捕されています。現時点では個人情報が完全施行されていないので、別の罪で起訴されていますが、同罪が完全施行されれば同罪でも追加起訴されることでしょう。


2004.10

若者7人集団自殺・車内密閉し練炭

 埼玉県のとある駐車場で、若い男女7人がワゴン車内で死亡しているのが発見されました。若い男女が集団で自殺するケースは、昨年ごろから目立ち始めています。インターネットの自殺サイトで相手を募集して自動車など密閉された空間で練炭を使うといった方法は共通しています。自殺サイトの中にある、一緒に自殺してくれる人を探すための「心中掲示板」で知り合ったみたいです。私は、自殺サイトの閉鎖を求めたいと思いますが自殺について語ること自体は、悪いことではありません。表現の自由があるので、一概には言えません。私が心配なのは、これだけのマスコミ報道されれば、次の自殺を誘発する場合も否定できません。逆に報道することを控えるべきでは・・・年間数万人が自殺していますが、そのほとんどが報道はされていません。


2004.9

社会保険庁の入力業務委託先の業者から診療報酬明細書が流出

 社会保険庁の入力業務委託先の業者から診療報酬の請求内容などが書かれた診療報酬明細書の一部のデータ9,000人分が流出していたことが判明しました。流出した経緯は、委託された業者が別の業者に電算化処理のため渡されたデータが流出したとのことです。診療報酬明細書とは、病院等の保険医療機関や保険薬局が、保険医療に要した費用を保険者に請求する際に作成する明細書のことで、通常「レセプト」と呼ばれています。診療報酬明細書には、受診した際の薬の種類や金額等の医療費の詳細が記入されています。診療報酬明細書からは医療知識がある人では病気の種類までもが判明します。このようにして病歴情報が流失する1つの事例が示されました。


2004.8

ネットでの掲示板やチャットでの会話で小学生が中傷合戦からいじめ等のトラブルが多発。

 各地区で小学生同士がネット上の書き込みを巡ってトラブルになり、いじめにまで発展した報道が多くなりました。長崎県佐世保市の小学校での事件でも「ネットに嫌なことを書かれた」ことが根本的な原因になっています。これらの事件の特徴は、最初、好きな者同士で、いろいろと書き込んで楽しんでいるうちに次第に互いを中傷するような言葉が飛び交うようになります。そうなる前に書き込みをやめることで解決するのですが、中傷を修正する能力が未成年者には乏しく次第にエスカレートします。親が子どもにパソコンや携帯電話を買い与える際、ネットが持つ危険を話し合ったり、教育することが必要ではないでしょうか。情報教育の授業は、文部科学省の方針で、小学生の高学年の総合教育の授業にて行なわれています。しかし、まだまだネットのモラルやマナーの教育は不十分です。これらの事件は、インターネットが悪いことではなく、例えば包丁は料理をするためのものですが間違った扱い方をするのなら人を殺傷することもできます。このようにインターネットも扱い方によっては恐ろしいものになることを肝に命じて、子どもに携帯電話やパソコンを買い与えてください。そのためには親も勉強しておく必要があるのではないでしょうか。


2004.8

1万人分の住民台帳紛失「盗難」と被害届

 関東の某市で約9900人分の個人情報が載った住民基本台帳の閲覧用の写しを紛失したと発表されました。紛失したのは15冊ある台帳写しのうち1冊で、約3700世帯分の個人情報が記載されていたとのことでした。写しを閲覧した人が翌日、前日に引き続き閲覧しようと手続きしたところ、なくなっていることが分かったという。住民基本台帳の閲覧は、厳重に管理されています。ほとんどの市区町村では閲覧者は身分証明と理由書を提出して認められた場合のみ閲覧できることになっています。当然、閲覧の際に職員を立ち会わせることが決まりになっていることは言うまでもありません。これはリストは閲覧と転記しか認められていないので、ハンドスキャナーによるコピーや持ち出しを禁止するためです。しかし、この市では、このことも守られておらず、ずさんな管理体制であったようです。住民基本台帳の閲覧用の写しには、氏名、生年月日、住所、性別の4情報が記載されいます。犯人がこのリストを転売しても安価で価値が薄いものですが申請した閲覧者にとっては転記する手間が省けるのと、マーケティング活動にとっては貴重なリストなのです。閲覧者の一人が持ち帰った可能性が高いと推測できます。一刻も早く転売されずに回収されることを願っています。


2004.4

「Winny(ウィニー)」で防衛庁の秘密文書など閲覧可能状態になっていました。

 陸上自衛隊の重要な内部資料など、外部に出てはならないデータがインターネット上のファイル交換ソフト「ウィニー」で閲覧できる状態になっていました。ウィニーは、ユーザー同士が、それぞれのパソコンに所有している音楽、画像、動画などの情報を共有して交換することが可能な単なるファイル交換ソフトで、特徴として従来のファイル交換ソフトと比べて、第三者のパソコンを経由するので、匿名性が高く、最近では児童ポルノなどの悪質画像の配布も確認されています。しかも無料でダウンロードできます。本件の流失経緯は防衛庁によると「東京都練馬区の自衛隊幹部が職場に私物のパソコンを持ち込みそのパソコンを自宅に持ち帰りウィニーを使用しているうちに、誤ってパソコンに保存していたデータを流出させた」と公表しています。これらの機密軍事資料などが他国に流失してしまえば大変なことになることは言うまでもありません。今後のため早急に法律の整備が必要なのではないでしょうか。


2004.2

大手ブロードバンドサービス顧客情報の約450万人分が流失したとされる過去最大規模の個人情報漏洩事件が発生しました。

 大手ブロードバンドサービスの約450万人分の顧客情報が流出し、運営する会社が現金を要求された恐喝未遂事件で、この大手ブロードバンドサービス代理店関係者などが逮捕されました。流出したのは、加入者と手続き中の人のほか、無料キャンペーンで申し込んだ人や解約した人の顧客情報で、住所、氏名、電話番号、申し込み時のメールアドレスとIDなどです。幸いなところ、クレジットカードなどの信用情報は含まれていなかったとされています。2月27日時点では流出経路の詳細は判明していないとのことで、大手ブロードバンドサービス側では「代理店であっても顧客データベースにアクセスできない」と主張していますが、本当にそうなのでしょうか。しかし、代理店側では過去の加入歴の有無や二重登録などを確認するために顧客データベースにアクセスする必要性も発生するのではないでしょうか。また、データベース管理をシステム会社に任す企業も多くありません。委託先から情報が漏洩することも過去に多々ありました。約450万人分の個人データが漏洩していた場合は、内部犯行説が強く、システム管理者や関係者ならクリック1つでDVDやMOなどにコピーすることができることや名簿ブローカーが裏で情報漏洩を持ちかけている可能性も否定できません。この事件の最悪の場面を想定すると、既に転売されていた場合などは、回収や完全抹消することは不可能で、永遠にどこかで残り続けることになるでしょう。この手の個人情報流失事件では、ユーザー側での対策方法はありません。個人では対策することはできないのです。結論として、不正アクセスなどのセキュリティー面は、技術の進歩で改善されてきているのですが、個人情報を取り扱う人の教育が遅れていることが実証される典型的な事件でした。


2004.2

生徒の交通違反や無事故履歴を県立11高校が照会。

 某県教育委員会は、警察庁所管の認可法人自動車安全運転センターに対し、生徒の運転記録証明書などの交付を申請し、交通違反や無事故・無違反などの履歴を照会していたことが判明しました。この無事故・無違反証明は、運転者の過去5年間の運転関係の証明書が交付される仕組みですが、本人や本人や保護者などの委任状があればだれでも申請することができます。しかし、中には、委任状に本人の署名・押印がないままでも受付けされていました。このようなことはあってはならないことで「自動車安全運転センター」に問い合わせた結果、「こちらでは委任状の有無を厳格に確認しています。このようなことはありません」と回答がありました。それならどうしてこうなったのでしょうか。窓口対応者の教育が徹底されていないことも否定できません。いくらセキュリティーが発達しても人的な発達が遅れている証拠できないでしょうか。


2003.11

ネットで妻殺害依頼の男性や手助けした男性を殺人未遂容疑で逮捕

  インターネットの掲示板で知り合った男に「報酬3000万円で妻を殺してくれ」と依頼したとして、滋賀県在住の男性(34歳)を殺人未遂容疑で逮捕されました。また、依頼を受けて同容疑者の妻(34歳)を襲った東京都在住の男性容疑者(33歳)も同容疑で逮捕されました。この東京都在住の男性容疑者はインターネットの仕事依頼掲示板に「もうけ話があれば教えて」と書き込み、滋賀県在住の男性容疑者が書き込みに返信したところ「3000万円を払うのでターゲットを殺して」という依頼に答えて話がまとまりました。インターネットによる仕事依頼サイトの広告や内容については規制も審査もないために内容の信用性に薄れます。しかし、当事者同士のやりとりから、このような悪質な仕事を依頼できることは可能になっているのです。インターネットは、日々、便利になり、わたしたちの生活の一部になりつつあります。しかし、やってよいことと、悪いことをよく考えてから実行に移してください。実社会でも、もっともらしい儲け話にはくれぐれも注意したいものですね。


2003.6

出資法違反幇助容疑で多重債務者名簿販売業者が逮捕。

 多重債務者など約6万人分の名簿を貸金業者に販売して高金利での融資を手助けしたとして、埼玉県にある名簿販売業者の代表が出資法違反(高金利幇助)の疑いで逮捕されました。入手先は、名簿ブローカーから情報を仕入れていた模様で、裏仕事師である名簿ブローカーの存在が明らかになりました。過去にも同様のことは発生していたのですが名簿は転売されるので、名簿業者やブローカーを特定することは困難なために摘発まで至らなかったのです。この容疑での名簿業者の逮捕は初めてです。


2003.4

自衛官募集に住民基本台帳情報を各地の自治体に要請。

 防衛庁が自衛官などの募集に使うため、満18歳を迎える適齢者の情報を住民基本台帳から抽出して提供するように全国各地の自治体に37年間にわたって要請していたことが発覚しました。その中には家族情報、健康情報などが含まれていました。これは防衛庁より要請を受けた時点にて自治体は断わる必要性があります。氏名、生年月日、住所、性別の4情報については基本台帳の閲覧が可能なので、台帳からの閲覧が認められると思います。しかし、この住民基本台帳からの4情報においても電子処理された形で提供を受けているのであれば行政機関による個人情報保護条例等の規定に違反するのではないでしょうか。これらのことが8月より本格稼働される「住基ネット」から利用されないことを祈ります。


2003.1

昨年12月末に東北地方の某町の全町民約9600人分の個人情報が納められたコンピューターのバッアップ用テープが、業務を受託しているコンピューター関連会社の社有車内から盗まれました。データには全町民の住所、氏名、生年月日、性別、移動記録、住民票コードなどの情報が含まれていたという。

 バックアップ用テープは、幸いなことにマイクロテープなので、一般人が簡単に読み出すことは不可能に近いですが、特殊な方法にて解読が可能にもなります。盗難経緯は、コンピューター関連会社社員が役場でコピーしたマイクロテープ3本をジュラルミンケースに入れて2カ所に鍵をかけ、社有車で持ち帰ろうと車内に置いて、少し役所にて用事を済ませて数分後に戻ったところ、車の窓ガラスが割られてケースがなくなっていたとのことです。これらのデータは現金と同じような取扱が求められます。たとえば現金100万円と1,000万人分の個人情報データが集約されているディスクがあるとしたのなら、あなたはどちらの方が価値があるものだと思いますか。当然、1,000万人分の個人情報データなのです。単純に安く見積りして1人1円としても1,000万円分の価値になるのです。今回の事件は、自治体や業者の個人情報に対する保護意識が低いことが原因だと思われます。今後もこのようなことは他の自治体にも起こりうる可能性があります。いくら住民票コードの変更を行なったとしても失われた情報を取り戻すことはできません。最悪の場合には町民より民事上の損害賠償の対象にもなりうる可能性も否定できないのです。今後は、自治体や業者の個人情報保護対策の意識向上に努めないと自治体が破産することも考えられるのではないでしょうか。


過去の電脳ネット犯罪事件(2003年1月〜2005年12月まで)

過去の電脳ネット犯罪事件(2000年1月〜2002年12月まで)

過去の電脳ネット犯罪事件(1995年12月〜1999年12月まで)